ニューウェイズ 急成長のきっかけ

成長する市場の中、悪質な会社も存在するようになり、社会問題にもなりました。そこで、連邦取引委員会事務局は1973年以降、悪質な商法を展開している会社を摘発していきました。実際に、ホリディマジック社などは業務停止命令が下されました。その一方で、アムウェイコーポレーションなどには以下のような審決が下りました。

「不正なピラミッド商法の本質的な特徴は、参加すれば製品を販売する権利とともに、別の参加者をリクルートするだけで消費者への製品の販売とは無関係に報酬を受ける権利が得られるとして、会社に金銭を支払わせることである。この販売と無関係な報酬を得るというリクルート条項は、まさに無限連鎖講的仕掛(ネズミ講)で、リクルートによってある程度それを埋め合わせることを期待して多額の対価を支払った人は裏切られる。アムウェイのセールス・マーケティング・システムは、ピラミッド・システムの持つ本質的な特徴を含んでおらず、したがってそれは本質的に偽りで人を騙すようなものではない。」 この審決によって、ネットワークビジネスそれ自体は正当性を持つことになりました。その際の決め手になったのは、販売員の過剰在庫を避けるため制度的な工夫、販売員の保護が一定以上保証されていたこと、倫理綱領・行動基準を設けていたことであると言われています。これまで、アメリカ市場でもネットワークビジネスは「胡散臭いビジネス」というイメージでしたが、この連邦取引委員会の審決により、ネットワークビジネスの存在が公式に認められることになりました。そのため、ネットワークビジネスは以前にも増して発展し、80年代には事業者数は約2000社にまで膨れ上がりました。

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